宝くじの期待値~金額的なものと心理的なもの~
宝くじの期待値はマイナス買うと損
だと、よく言われています。以前の私もそう思っていましたし、最近はその理由から宝くじを買っていませんでした。
確かに、どう計算しても宝くじの期待収益はマイナスです。
でも、最近だから買うのは間違っている、という感覚に対して、本当にそうだろうか?と自分で思うようになりました。
金銭的に期待値がマイナスだからといって、宝くじを購入することは合理的ではないのだろうか?と考えてみたのです。
宝くじの金銭的な期待値(期待収益)
では、実際に宝くじの期待値はどれくらいなのでしょうか。
先日行われた2013年の年末ジャンボ宝くじで調べてみました。
【前提の整理】
このジャンボ宝くじは2桁の組と、6桁の番号で成立しています。
つまり、100×100000の1千万枚が1セットです。
その中に、1等が1枚、前後賞が2枚・・・と行った具合に、当選が含まれています。
そして、期待値の計算は
各事象の発生確率×その際の収益
で計算されます。
【期待値】
実際に計算するとこんなかんじです。
1枚300円なので、ハズレをマイナス300にして計算することもできますが、一旦プラスの収益だけを見て、それが300円と比べてどうなのか、を計算します。
すると全体の期待値は・・・149円です。
1枚購入すると300円ですから、リターンの期待値はおよそ半分、約50%となります。
これは、他の宝くじでもほぼ同じだと思います。
じゃあ、やっぱり宝くじを買うのは合理的ではないの?
そうでもないのかな、というのが今の私の気持ちです。
もちろん、宝くじを買って得をするか、というと基本的にはNoです。
ですから、コツコツとお金をためたい人は絶対に宝くじを買うべきではありません。
他に期待収益の高い投資先はいくらでもあります。
(話はずれますが、基本的には若い人、今の自分の年でもですが、は、自分に対して投資自己投資するのがもっともハイリターンだと言えます。)
でも、こういうことってあるんじゃないだろうか?
ただ、人生で7億円をゲットする確率、だけを考えると、宝くじを買った方が確率は(ごくごくわずかですが)高まります。
宝くじを買わずに(買っても非常に低いですが)何もせずに、このような大金が手に入る確率は非常に低いと言えます。
たった一度きりの人生で、もしも7億円が手に入るなら・・・
そうでない人生では味わえない色々なことができるかもしれません・・・
しかも、宝くじは運です。買いさえすれば誰にでもチャンスがあります。
そして、それ以上に思っていることは、リターンを本当に金額だけで評価できるのか?ということです。
うまい言い方ができませんが、心理的なリターンの期待値、みたいなものもあるのではないかと。
基本的には、宝くじは損するものです、そう割り切って買えば、別段、外れても心理的ダメージは大きくありません。
しかも、抽選に向けてのドキドキなどを味わうことができます。
これは非常にプラスです。
しかも、宝くじの収益は公益事業などに使われますから、ある意味寄付をしたようなものだと思えば、心理的負担は少ないです。
そして、これが最近思うことなのですが、
100円をもらった時の喜びと、10,000円をもらった時の喜びは本当に同じなのだろうか?ということです。
7億円があたった時の喜び、これは非常に大きいのではないでしょうか。
以下、勝手に金額が大きい方に心理的喜びを傾斜配分して、期待値を作ったものです。
(数字はかなり勝手です)
見事に(そうなるようにしたのだから当たり前ですが)期待値がプラスになりました。
こういう風に考えると、必ずしも宝くじを購入することが、マイナスにはならないんじゃないかな~、と考え、次は買ってみようかと思っています。
※金額が大きくなるほど、喜びが逓減する、という考え方もあると思いますが、今回は7億円を凄い!と評価してこんな形にしてみました。